ナースはつらいよ

しがない普通の看護師が東京のどこか片隅で昼夜問わず病棟警備をしながら更新しているブログ

看護師が夜勤で出会ったバラガーゼを振り回す男。看護師ブログ

今週のお題「2018年上半期」

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夜勤。

それは看護師にとってとても辛い仕事。

 

だけど給料が増えるもの。

そんな辛いけど

おいしい夜勤。

 

今日はこの前あった夜勤の話をしたいと思う。

 

 

 

看護師が夜勤で出会ったバラガーゼを振り回す男。看護師ブログ

 

手術日の夜勤

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そう。それは戦場。

というわけでもない。

 

新人の頃は戦場だったけど

今はさほど忙しくない。

それは私が成長したから!!

 

と言いたいけどそうではない。

ただ単に転職して暇な病院で働いているからだ。

 

でもね、夜勤は嫌なんですよ。

嫌いなんですよ。

 

なぜかというと、家で寝たいから!!!

 

人と16時間も一緒にいることなんて

そうそうない。

 

しかも二人きり。

 

そんな状況が看護師2人体制の夜勤では毎回続く。

しかも女っておしゃべり。

 

おしゃべりが楽しいこともあるけど

しゃべってる暇あったら寝ようよ。

ってのが私の本音。

 

だって眠いんだもの。

 

さてさてそんな暇だけど辛い夜勤が今日も始める。

私の働く病院は大きな手術はしない。

 

だから暇なんだ。

 

消灯したら大抵ネットショッピングか

友達とLINEか漫画や本を読むかブログを書いている。

 

それくらい暇なんだ。

けれど、この日はちょっとした事件が起きた。

 

 

19時患者が手術したところから後出血 

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患者は

28歳男性。

 

血の気が多そうな人。

ガタイもいい。

身体はタトゥーだらけ。

 

28歳にしながら

高血圧・糖尿病になっている。

 

そんな患者が出血。

 

今日の戦い第1戦は

ゲイから好かれそうなガチムチ系患者。

VS

いかにも坊ちゃんタイプのひ弱系常勤医師。

 

仁義なき出血との戦いが始まった。

 

医者は手術部に5分のガーゼ圧迫。

出血は止まらず。

ひ弱医師30のダメージ。

 

患者は痛いのは嫌だと怒り口調。

ひ弱医師は30のダメージ。

 

その後も圧迫するが出血止まらず

ひ弱医師30のダメージ。

 

ひ弱系医師瀕死のダメージを追う。

 

そこで、ひ弱系医師渾身の一撃。

「多分表皮からの出血だからそのうち止まると思うんだよね」

そう選んだ選択肢は「逃げる」だった。

 

 

(10分近く圧迫して止まらないんだから止まらないでしょ)

 

そう思いつつ医師の指示には従うしかない

悲しい性。

しがない普通の看護師は指示に従った。

 

 その後常勤ひ弱系医師は帰宅。

(ちっ。お前は帰れるからいいな)と思いつつ

大出血というわけでもないので経過観察になった。

 

 

22時当直ガチムチ系医師VSガチムチ系患者との戦い

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消灯を過ぎても出血はじわじわ。

止まらない。

 

そりゃそうだよね。

 

どうやら患者は身体の中ではなく

手術したところの傷の皮膚から出血している様子。

 

こういう時は圧迫止血か皮膚を縫い合わせるしかない。

 

私も看護学生になるまで知らなかったんだけど

手術したところって部位によっては皮膚を縫わない。

 

抜糸もしない。

 

医療用ホチキスで傷を合わせたり

医療用ボンドで傷を合わせたり

医療用テープで傷を合わせたりする。

 

私が働いている病院で行ってる手術では

医療用テープで皮膚を合わせている。

 

「え?縫ってないんですか」って驚く人は多い。

そうなんですよね。

縫ってないんです。

 

だからその分手術直後は安静が必要なんだけど

次の日には歩けるようになる。

 

でも血液をサラサラにする薬を飲んでる人や

血液がもともとサラサラな人はよく出血するし

女性よりは男性の方が出血しやすい。

 

さらに糖尿病があったりすると

傷はくっつきにくくなるので出血しやすいし

高血圧なんかあるとさらに出血しやすい。

 

生活習慣病はこわいよ。 

 

いや本当に。

このガチムチ系の患者は28歳だけど

高血圧・糖尿病を患ってる。

 

しかもガチムチ系。

出血リスクが高い。

 

やはり止まらないんだ。

 

常勤のひ弱系医師は帰宅したので

当直医師に連絡。

 

本日の当直医師

40代脂のってるガチムチ系医師

 

40代ガチムチ系医師

VS

ガチムチ系タトゥー入り患者 

 

さぁ。再び開始のリングが鳴る。

 

ガチムチ系医師これでもかと圧迫。

患者の出血止まらず。

ガチムチ系医師30のダメージを追う。

 

さぁ。この後の反撃は・・?

まさかの反撃なし!

そのままガーゼを交換する。

 

ファッ!?

 このまま放置ですか?

と衝撃を受けたが致し方ない。

自然に止血するのを待つのか。

 

この試合はガチムチ系医師の試合放棄で試合を終えた。

 

で、また傷を圧迫したんだけど

普段ガーゼって折りたたまれていて

一枚の大きなガーゼを

8つ折りくらいにしてることが多い。

 

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そんな8つ折りガーゼを

ガチムチ系医師に渡そうとしたら

「バラガーゼちょうだい」と言われた。

 

 バラガーゼ=バラしたガーゼ

 

つまりは8つ折りにキレイに折りたたまれたガーゼを

清潔な鑷子(ピンセットみたいなの)を使って

清潔なまま、ばらさなければいけない。

 

これ。不器用な私は苦手。

 

悪戦苦闘していると

ガチムチ系医師は察したのか

「俺がやるからいいよ。貸して。」とのこと。

 

いいやつじゃん。

なんて思ってガチムチ系医師に渡す。

 

するとガチムチ系医師は

8つ折りガーゼを振り回してバラガーゼにした。

 

そう。その姿はまるで

 


「睡蓮花」MV

 

 湘南の風やん!!

 

患者も医師もガチムチ系だから

さらにそう見えてくる。

 

その後も5枚ほど

ガーゼを振り回したガチムチ系医師。

笑いがこみ上げる。

 

でもね。患者が出血中。

笑っちゃいけない。

 

しがない普通の看護師はなんとかその場を乗り切った。

 

 

深夜3時再度出血

 

うん。そうなるよね。

またガチムチ系医師を呼び出す。

 

そして繰り出す技は縫合。

 

針と糸を使って傷の出血している部分を

丁寧に縫い合わせた。

 

ちゃんと止血しているか確認。

 

どうやらうまく行ったようだ。

患者さんも先生もこんな夜中にかわいそうに。

 

お疲れ様でした。

 

そんなことを思っていつつ

縫った部分にガーゼをあてることに。

 

そう。またバラガーゼの登場。

 


【LIVE】 湘南乃風 「睡蓮花」

 

 やばい。

深夜で朦朧としてる中

アンコールはやばい。

 

しかもガチムチ系医師も

深夜で疲れてるからか

ちょっとガーゼを回す勢いが強い。

 

ガチムチ系患者も

「俺。先生信じてよかったよ。」

なんて初対面の先生なのに

絆見せてくる。 

 

あぁ。

完全に湘南の風やん。

 

マスクをしていてよかった。

そう思った手術日の夜勤を

しがない普通の看護師は忘れないだろう。

 

 

 看護師が夜勤で出会ったバラガーゼを振り回す男まとめ

 

看護師も中堅くらいになるといろんな夜勤がある。

 

 こんな夜勤に疲れたら気分転換に

バイトしようぜ。

 

ツアーナースが私のおすすめ。

小学生とか中学生とかと

修学旅行に一緒に行くバイト。

 

地域とか期間にもよるけど

1日1〜2万くらいもらえる。

 

あとはイベントナースなんかも面白い。

 

フェスの会場とかで救護のテントにいるやつ。

いい経験になる。

気分転換にもなる。

面白いこともおこる。

 

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